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投稿 症例
治療によりCEAが著減したアレルギー性気管支肺アスペルギルス症の1例
A Case of Allergic Bronchopulmonary Aspergillosis That Carcinoembryonic Antigen Decreased After Treatment
齊藤 尚美
1
,
石山 さやか
1
,
大成 洋二郎
1
N. Saito
1
,
S. Ishiyama
1
,
Y. Onari
1
1マツダ株式会社マツダ病院呼吸器内科
pp.143-147
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_143
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は じ め に carcinoembryonic antigen(CEA)は腫瘍マーカーとして日常診療で汎用されているが,間質性肺炎や肺クリプトコッカス症,肺胞蛋白症,喫煙や糖尿病などでも上昇することが知られている1).とくに気管支内粘液栓を伴う気管支喘息(以下,喘息)症例では血清および気管支肺胞洗浄液中のCEAが高値を示した症例が報告されており1,2),CEAと喘息の疾患活動性には関連性が指摘されている.今回われわれは,喘息加療中にアレルギー性気管支肺アスペルギルス症(allergic bronchopulmonary aspergillosis:ABPA)を合併し,ステロイドならびにアゾール系抗真菌薬の投与によりCEAが著減した1例を経験したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020