特集 もっとうまくいく! 病診連携の「伝え方」―わかりやすく伝えるための診療情報提供書作成のコツ
第Ⅱ章 <診療科別>コンサルトのポイント
H.内分泌・代謝科へコンサルト
2.2型糖尿病 ①(コントロールきわめて不良)
近藤 琢磨
1
1杏林大学医学部第三内科(糖尿病・内分泌・代謝内科)
pp.626-628
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_626
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本症例は,2型糖尿病の治療中断により糖尿病ケトアシドーシスにいたった症例である.罹病期間は14年であり,もともと治療アドヒアランスは不良であった.前医での血糖コントロールの詳細は不明だが,罹病期間に相当した糖尿病慢性合併症を認めていること,SU薬を含めた4種類の抗糖尿病薬が投与されていることから,血糖コントロールは不良であったと推察される.このように,血糖コントロール不良の治療中断例やインスリン療法の中断例で来院時に著明な高血糖を認めた場合,常に糖尿病ケトアシドーシスを念頭に置いて診察や精査を進めていく必要があり,疑われる場合はすみやかに専門施設施設への紹介や搬送を考慮する.
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