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特集 高齢者糖尿病にどう向き合うか―Balanced overview
高齢者2型糖尿病の血糖コントロール
Management of type 2 diabetes in the elderly
能宗 伸輔
1
,
池上 博司
1
1近畿大学医学部内分泌・代謝・糖尿病内科
キーワード:
①高齢者糖尿病
,
②ADL
,
③テーラーメイド医療
,
④J-EDIT
Keyword:
①高齢者糖尿病
,
②ADL
,
③テーラーメイド医療
,
④J-EDIT
pp.481-485
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100706
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個人差の大きい高齢者糖尿病のマネジメントには,個々の病態に応じたテーラーメイド医療が必要である.
青壮年者糖尿病との差はあるのか
加齢とともに耐糖能は低下し糖尿病の発症頻度が高くなる.その機序として加齢によるインスリン分泌の低下や身体活動量・筋肉組織量の低下,ミトコンドリア機能の低下あるいは脂肪組織量の増加などによるインスリン抵抗性の増加などが挙げられている1).しかし高血糖は高齢期においても糖尿病網膜症,糖尿病腎症あるいは大血管障害の危険因子であり2,3),青壮年者と同様に高血糖は是正するべきである.高齢者の一番の特徴とは個人差の大きさ・多様性である.一方,糖尿病という疾患は病因・病態・臨床ステージ・合併症の面においても極めて不均一な疾患といえる.多様な高齢者における不均一な疾患糖尿病は極めて多様であり,画一的な知識・技術だけでは対処しきれない疾患といえる.
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