発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013191378
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症例は78歳女性で、約10年前に高血糖、肝機能障害にて他院へ入院歴があり、更に2型糖尿病を指摘されgliclazideにて加療するも血糖コントロールは不良であった。4年前に肝生検にて非アルコール性脂肪肝炎と診断され、2年前にインスリンを導入しその後増量したものの血糖値、肝機能障害は改善なく当科紹介受診となった。初診時血液検査でHbA1c9.5%、空腹時血糖201mg/dlであり、肝機能障害が認められた一方、糖尿病網膜症、糖尿病腎症はなかった。初診後、インスリンを増量するも血糖コントロール、肝機能障害の改善は得られず、metforminを追加したところ血糖コントロール、肝機能障害も改善を認め、インスリン減量にも成功し、脂肪肝の顕著な改善も認めた。metformin投与開始3年後にはインスリン療法を離脱し、血糖コントロールも良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2013