特集 もっとうまくいく! 病診連携の「伝え方」―わかりやすく伝えるための診療情報提供書作成のコツ
第Ⅱ章 <診療科別>コンサルトのポイント
C.消化器科へコンサルト
5.悪性腫瘍
酒井 元
1
,
船越 信介
1
1東京都済生会中央病院腫瘍内科
pp.538-540
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_538
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本症例はかかりつけのクリニックに定期通院中の患者が,比較的急性の経過で出現した上腹部症状を主訴に同クリニックを受診し,精査する方針となった.この時点で,バイタルサインは異常なく,身体所見上,眼球結膜に貧血徴候を認めるものの,下血や血便など消化管出血を積極的に疑わせる所見を認めなかったことから,胃・十二指腸潰瘍,逆流性食道炎,胆石症,膵炎などをまず疑い,H2ブロッカーを処方のうえ,待機的に腹部超音波検査と上部消化管内視鏡検査を施行する方針となった.
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