特集 じっくりじんわり神経診察―実臨床での胆力をつけるために
疾患に応じた神経診察
筋萎縮性側索硬化症
佐々木 彰一
1
Shoichi SASAKI
1
1あがの市民病院神経内科
キーワード:
筋萎縮性側索硬化症
,
疑うきっかけ
,
問診
,
神経学的診察
,
臨床亜型
Keyword:
筋萎縮性側索硬化症
,
疑うきっかけ
,
問診
,
神経学的診察
,
臨床亜型
pp.1169-1172
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_1169
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Summary
▪筋萎縮性側索硬化症(ALS)を疑うきっかけは,発症様式が緩徐進行性で,症状が運動ニューロン系に限局されているときである.
▪問診で症状が運動神経系に限局していることを聞き出し,他覚的感覚障害,膀胱直腸障害,錐体外路徴候,小脳症状,眼球運動障害などの陰性徴候を確認する.
▪神経学的診察で下位運動ニューロン徴候,上位運動ニューロン徴候および球麻痺の3つの徴候を見出す.
▪初発症状によって,進行性筋萎縮症,進行性球麻痺,原発性側索硬化症,flail arm syndrome,flail leg syndrome,前頭側頭型認知症(FTD)を伴うALS-FTDなどの臨床亜型を見分ける.
© Nankodo Co., Ltd., 2018