特集 NAFLD/NASH診療のイノベーション―ガイドラインからパイプラインへ
NAFLD/NASH治療の現状
NAFLD/NASH治療の指標
-~マイルストーンは存在するか?~
川中 美和
1,2
,
西野 謙
1,2
,
笹井 貴子
1,2
,
末廣 満彦
1,2
,
河本 博文
1,2
Miwa KAWANAKA
1,2
,
Ken NISHINO
1,2
,
Takako SASAI
1,2
,
Mitsuhiko SUEHIRO
1,2
,
Hirofumi KAWAMOTO
1,2
1川崎医科大学総合医療センター内科
2川崎医科大学総合内科学2
キーワード:
NASH
,
組織変化
,
バイオマーカー
,
エラストグラフィ
Keyword:
NASH
,
組織変化
,
バイオマーカー
,
エラストグラフィ
pp.1351-1355
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_1351
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Summary
▪NASHの治療効果をみるうえで肝生検は重要な検査法であるが,サンプリングエラーや侵襲検査である点からそれに代わる方法を検討していく必要がある.
▪バイオマーカーは治療指標として役立つ場合もあるが,とくに線維化マーカーは線維化stageが低い症例では評価が難しい.
▪サイトケラチン18(CK18)はNAFLD activity score(NAS)とよく反映しており,治療効果をみるうえで参考となる.
▪肝エラストグラフィは治療効果の指標として有用な検査として期待できる.とくにMREにおいては肝全体の評価ができ,サンプリングエラーの問題も解決できるため,今後,肝生検に代わる評価法となる可能性がある.
▪しかしながら,肝生検は個々の症例の現在,過去の状態を理解するうえでは重要な位置を占める検査法である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018