特集 〈最新〉NAFLD/NASH 診療ガイドラインを読む
2 .NAFLD/NASH の疫学と今後の予想
小野 正文
1
,
高橋 宏和
2
,
徳重 克年
3
1香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学
2佐賀大学医学部附属病院肝疾患センター
3東京女子医科大学消化器内科
キーワード:
NAFLD
,
NASH
,
有病率
,
肥満
,
小児
,
国際的有病率
Keyword:
NAFLD
,
NASH
,
有病率
,
肥満
,
小児
,
国際的有病率
pp.711-719
発行日 2021年6月20日
Published Date 2021/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001814
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わが国のNAFLD有病率(全体29.7%)は男性41.0%,女性17.7%で増加傾向である.非肥満NAFLDの有病率は,2002年が11.2%,2014年が15%である.非肥満NAFLDはアジア諸国での有病率は(7~20%)と,欧米(10%前後)よりも高率で,男性(37.11%)が女性(22.6%)よりも有病率が高く,欧米諸国の報告でも男性優位である.世界的には,NAFLDの有病率は全世界で25.24%,アジアで27.37%,中東で31.79%,北米で24.13%,南米で30.45%,ヨーロッパで23.71%,そしてアフリカでは13.48%と報告されている.また,小児NAFLDの有病率は7.6%と報告されている.最近の小児肥満人口の増加は抑制傾向であるが,今後も成人肥満人口が増加する懸念から,当面NAFLD患者は増加の傾向が続くと予想される.
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