特集 すぐそこにある心血管エマージェンシー
急性心血管疾患:知識が救命につながる
急性A型大動脈解離に対する早期診断と初療
吉野 秀朗
1,2
Hideaki YOSHINO
1,2
1杏林大学医学部内科学Ⅱ 循環器内科
2東京都CCUネットワーク大動脈スーパーネットワーク大動脈研究班
キーワード:
急性A型大動脈解離
,
心タンポナーデ
,
脳虚血
,
心筋虚血
,
胸腹部CT
,
心電図
,
D-dimer
Keyword:
急性A型大動脈解離
,
心タンポナーデ
,
脳虚血
,
心筋虚血
,
胸腹部CT
,
心電図
,
D-dimer
pp.1277-1284
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika120_1277
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Summary
▪急性A型大動脈解離が重篤疾患である理由は,① 大動脈の破裂と,② 重要臓器への血流障害による臓器虚血を高頻度に合併するからである.
▪A型大動脈解離の治療の基本は,上記2つの合併症を予防ないし修復するために緊急大動脈置換術を可及的速やかに施行することである.
▪確定診断法は,早期の単純および造影胸腹部CT検査である.典型的な胸背部痛を主訴としないことがあり,常に急性大動脈解離を念頭に置き,ただちに確定診断検査を実施することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2017