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頭部MRAにてリンパ節転移巣が描出された甲状腺乳頭がんの1例
中村 重徳
1
,
石森 正敏
1
1岐阜赤十字病院甲状腺・糖尿病内科
pp.1192-1192
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika120_1192
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既往歴 49歳時,左視床出血.
症 例 50歳時に甲状腺全摘と頸部リンパ節の郭清を行った甲状腺乳頭がんの女性患者(cT2N1bMO).51歳時にI-131 30 mCiによるアブレーションを行った.アブレーションでは甲状腺床のみ描出された.抗サイログロブリン(Tg)抗体は術前より陽性.手術などにより低下するも陰性化はせず.52歳時,PET検査では異常集積認めず.他院脳外科にて視床出血の経過観察で撮られた頭部MRAにて左外頸動脈付近に結節影を認めた(図1).頸部エコーでは左顎下腺に接し,一部囊胞変性したリンパ節の腫大を認めた(図2).囊胞の穿刺液中のTgは1,990ng/mLと高値1),細胞診は乳頭がんのリンパ節転移疑い.53歳時に,一塊となり腫大したリンパ節を切除した.病理は乳頭がんのリンパ節転移であった.
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