信州大学外科学教室の勧誘活動と呼吸器外科教育・育成プログラム

近年，外科志望者の減少と外科医不足が叫ばれる中，長野県の外科医療もまた同様の問題を抱えている．県内の外科入局者数は例年5〜10人と変動があり，外科医療の維持には継続的かつ安定した人数の外科入局者が必要である．そこで信州大学外科学教室では，外科志望者増加への取り組みとして“Shinshu Surgery Initiative for the Next Generation（SING）プロジェクト”を立ち上げ，外科学教室全体による外科診療の啓発活動，勧誘活動を開始した．また，2019年に新設された当大学呼吸器外科では，科長に着任した清水が「ひとが集う，若者が集う組織」をスローガンに掲げ，医学生・研修医の教育と若手呼吸器外科医の育成に力を入れている．本稿では，当大学外科学教室で取り組むSINGプロジェクトと呼吸器外科の教育・育成プログラム（信州大学呼吸器外科手術トレーニングプログラム）［Shinshu Thoracic Surgery Training Program：STP］を紹介する．