特集 外来診療・診断のピットフォール
各論:代表的な疾患のピットフォール 中枢神経系
信州大学医学部小児医学教室
髙見 遥
1
,
池本 智
1
TAKAMI Haruka
1
,
IKEMOTO Satoru
1
1東京慈恵会医科大学小児科
pp.442-444
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002333
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症例
9歳,男児
現病歴:入院16日前から両下肢のしびれと痛みを認め,徐々に悪化した。入院4日前から笑ったときに表情がひきつり,経口摂取時に食物が口から漏れるようになった。入院3日前から歩くことを嫌がるようになり受診した。受診時,神経学的異常所見は乏しく,家族の都合で海外へ転居・転校を控えており,本人から不安や寂しさなど心理的な訴えもあったため,機能性神経症状症と判断された。しかし,翌日に再度神経学的所見を取り直したところ,深部腱反射の減弱、左顔面神経麻痺を認め,精査加療目的で入院となった。

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