連載 専門医に必要な画像診断技術 (第7回)
3 CT―迅速・詳細な評価
冠状動脈
立神 史稔
1
F. Tatsugami
1
1広島大学放射線診断科
pp.554-559
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu72_554
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冠状動脈CT angiography(CTA)は,10年以上前までは心臓カテーテル検査でしか行えなかった冠状動脈の評価を非侵襲的に行うことができる比較的新しい検査法である.近年のCT装置の発展に伴い,良好な画質で比較的簡便に冠状動脈を評価できるため,ここ数年で急速に普及している.冠状動脈CTAは,冠状動脈病変に対する陰性的中率が高いことから,近年は虚血性心疾患の診断アルゴリズムの中で重要な役割を担っている.また,冠状動脈バイパス術(CABG)の術前・術後評価や冠状動脈肺動脈瘻,冠状動脈起始異常,単冠状動脈などの先天性冠状動脈奇形に対する術前の非観血的評価にも有用である.本稿では,冠状動脈狭窄病変の評価法に加え,近年開発され臨床使用が可能となっている新たなアプリケーションについて紹介する.
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