特集 通号200号記念特集! 2026年の現在地と未来図 ~“進化”し“深化”するがん看護~
第4章:次世代につなぐ教育と専門性 ~看護の力を見えるかたちに~
人材育成と継承困難
~次世代をどう育てるか~
關本 翌子
1
Asuko SEKIMOTO
1
1国立がん研究センター中央病院看護部/がん性疼痛看護認定看護師
pp.176-178
発行日 2026年3月1日
Published Date 2026/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango31_176
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに:このテーマの“現在地”とは
がん医療の進展により,治療技術や患者ケアの複雑さが増すなか,看護師の役割もますます重要になっている.この背景には,以下のような要素がある.
・医療の高度化と多様化:治療方法の進化により,がん患者は長期にわたる治療を受けることが多く,その間のケアが非常に複雑である.加えて,超高齢社会の進展に伴い,がん患者の高齢化が進み,複数の疾患を抱える患者が増加している.このような患者のケアは単なる身体的な看護だけでなく,心理的・社会的な支援を含む包括的なケアが求められる.
・価値観の多様化と意思決定支援の必要性:患者一人ひとりの価値観が異なるなかで,それらを尊重し最適な治療方針を選択するには,患者との信頼関係の構築が必要となる.看護師は,医師との連携だけでなく,患者やその家族の意向を汲み取り,適切なサポートを提供する役割を担っている.
・人材不足と離職率の高さ:看護師の離職率が高いことが大きな問題となっている.とくに若手看護師が早期に離職してしまうことが多く,その原因としては,現場の過重な負担や,十分な支援体制の欠如が指摘されている.これに対処するためには,看護師の成長を支援し,精神的なサポートを行うことが急務である.
このテーマは,がん医療の進展に伴い,看護現場が抱える複雑な課題を解決するために不可欠な要素である.

© Nankodo Co., Ltd., 2026

