特集 通号200号記念特集! 2026年の現在地と未来図 ~“進化”し“深化”するがん看護~
第1章:がん看護の現在地 ~見えているようで見えていないもの~
ACPとケアの意思決定
~希望と現実のはざまで~
山口 歩
1
,
林 直子
2
Ayumu YAMAGUCHI
1
,
Naoko HAYASHI
2
1聖路加国際病院看護部/がん看護専門看護師
2聖路加国際大学大学院看護学研究科
pp.135-137
発行日 2026年3月1日
Published Date 2026/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango31_135
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はじめに:このテーマの“現在地”とは
人生の最終段階において,患者自身の意思を尊重し,その人らしく過ごすための取り組みとして,アドバンス・ケア・プランニング(ACP)が注目されてきた.2018年度の調査では,ACPを「よく知っている」と回答した人の割合は,医師22.4%,看護師19.7%であったのに対し1),2022年度にはそれぞれ67.1%,45.8%2)と大幅に増加しており,臨床現場での認知度と関心の高まりが窺える.このように,ACPの概念はこの数年の間で大幅に普及が進んできた.しかし,普及が進んだ今だからこそ,実践の質,制度・システム上の障壁,多職種連携のありかた,文化・倫理的課題など,次の段階の課題が顕在化しつつある.本稿では,ACPが広まった背景と見えてきた課題,今後の展望を考察する.

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