特集 退院後を見据えたがん患者のスキンケア
がん患者にみられるそのほかの皮膚症状とスキンケア
がん終末期の褥瘡
信坂 佳美
1
Yoshimi NOBUSAKA
1
1国立がん研究センター東病院/皮膚・排泄ケア認定看護師
pp.603-607
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango30_603
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はじめに
がん終末期患者は,疼痛,呼吸困難,倦怠感などさまざまな症状を有し,悪液質や低栄養状態にいたり,浮腫や腹水の貯留を認めていることも多い.皮膚は乾燥し脆弱となり,皮膚障害を生じやすい.身体症状の悪化とともに身体を動かすことがむずかしく,褥瘡が発生しやすい状況となる.そして一度発生した褥瘡は治癒に時間を要し,体位変換一つをとっても十分にできないこともあり,医療者としても葛藤を抱えるところである.

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