リレーエッセイ がん看護CNS回想記 ~私の歩んできた道とその中での成長につながった体験~ 【6】
第6回 取得26年以上
People-Centered Care:「がんとともに生きる」を支える
中村 めぐみ
1
Megumi NAKAMURA
1
1聖路加国際大学PCC開発・地域連携室/がん看護専門看護師
pp.744-745
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_744
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自己紹介
OCNSになった動機
私が大学院に進学した頃,日本にはまだ専門看護師制度は存在していませんでした.大学卒業後に就職した急性期病院の内科病棟で,がん患者が化学療法の副作用と壮絶に闘う様子,化学療法を止めたいとの懇願,強烈な痛みに耐える姿,病的骨折のリスクを避けるためのゴールのない臥床安静生活などを目の当たりにしました.そこで,看護師としてできることはないのか,また患者のQOLに寄与するスキルを習得したいと思い,成人看護学修士課程に進学しました.復職して実践を積み重ねていた頃に専門看護師制度ができ,それまでの実績が「がん看護」という専門分野特定につながり,第1回の認定試験を受けました.当時は「がん看護専門看護師(OCNS)としての自分」のアイデンティティの確立が追いつかず,OCNSについての講演やインタビューを受けるたびに「専門看護師とは何者か」と自問自答していました.
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