特集 いま知っておきたい がんのリハビリテーション最新 Tips
Ⅱ.がんのリハビリテーション最新 Tips
高齢がん患者のリハビリテーション最新 Tips ~vulnerable症例のスクリーニングと治療戦略~
福島 卓矢
1
,
中野 治郎
2
Takuya FUKUSHIMA
1
,
Jiro NAKANO
2
1関西医科大学リハビリテーション学部
2関西医科大学リハビリテーション学部/専門理学療法士(基礎)
pp.637-640
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_637
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はじめに
わが国の65歳以上人口は2021年10月時点で3,621万人にのぼり,高齢化率は28.9%まで上昇している.高齢化は国際的にも進んでいるが,わが国は世界でもっとも高い高齢化率であり,今後も高い水準が続くと見込まれている1).これに伴い,がん領域においても高齢がん患者が増加しており,医療のみならず社会的な問題となっている.高齢者は,生理的予備能の低下に加え,多疾患併存とそれに続く重複障害を呈しやすく2),リハビリテーションの担う役割は大きい.
そこで本稿では,高齢がん患者の機能評価や活用方法,リハビリテーションの実際について解説する.
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