特集 がん薬物療法の看護技術
第Ⅰ章 投与管理
末梢静脈投与×トラブルシューティング
淺野 耕太
1
1京都第二赤十字病院看護部/がん看護専門看護師
pp.410-414
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_410
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はじめに
がん薬物療法の治療では,抗がん薬が時間どおりに確実に苦痛なく血管内に投与されているかどうかが治療の成功の可否につながる.そのため,看護師は確実に薬剤が投与できていることやトラブルを回避することが求められる.たとえば,治療中に静脈炎を生じた場合,患者に身体的な苦痛が生じるばかりでなく,治療自体も中断せざるを得なくなる.そのため,トラブルを未然に防ぐような取り組みや症状が緩和される工夫をしながら,治療を完遂できることを目指していくことが望まれる.
本稿では,静脈炎など抗がん薬投与中のトラブルについて述べていく.
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