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がん患者の生き方に関する入院時の実態
The life attitude of cancer patient at the Time of Hospitalization
重久 加代子
1
SHIGEHISA Kayoko
1
1宮崎県立看護大学看護学部看護学科
キーワード:
がん看護
,
がん患者
,
生き方
Keyword:
がん看護
,
がん患者
,
生き方
pp.651-655
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_651
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本研究の目的は,がん患者の生き方に関する入院時の実態を明らかにすることである.
Aがんセンターに告知を受けて入院しているがん患者175名を対象に自記式質問紙による調査を行った.有効回答率は83.7%で144を分析対象とした.調査内容は個人属性,生き方(生き方尺度 板津,1992)であり,分析はどのような生き方をしているか,そして生き方と属性の関連をみるために,記述統計量とピアソンの積立相関係数を算出した.
その結果,生き方尺度の尺度合計得点の平均(最小~最大)は100.6(50~138),下位尺度は「能動的実践的態度」26.2(14~35),「自己の創造・開発」24.3(10~35),「自他共存」20.2(8~25),「こだわりのなさ・執着心のなさ」16.8(7~25),「他者尊重」13.0(6~20)であった.また,下位尺度の「こだわりのなさ・執着心のなさ」と年齢(r=0.242)に正の,就業の有無(r=-0.231)に負の弱い相関が認められた.
これらより,本研究の対象者はがんとういう厳しい現実と向き合いながら,周囲の他者を尊重し協調関係を築くような社会的側面について,肯定的態度や自己の内面の安定感を有しており,就業との関連より就労支援の必要性が示唆された.
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