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資料
手術後がん患者の退院時における状況と求める看護支援
Conditions and Required Nursing Assistance for Post-operative Cancer Patients upon Discharge from Hospital
白田 久美子
1
,
吉村 弥須子
2
,
花房 陽子
3
,
鈴木 けい子
4
,
別宮 直子
5
,
前田 勇子
1
,
岡本 双美子
5
Kumiko Shirata
1
1甲南女子大学看護リハビリテ−ション学部
2大阪市立大学医学部看護学科
3大阪市立大学医学部附属病院
4鈴木鍼灸院
5大阪府立大学看護学部
1Faculty of Nursing and Rehabilitation, Konan Woman's University
キーワード:
がん患者
,
手術後
,
看護支援
,
退院
,
cancer patients
,
post-operative
,
nursing assistance
,
discharge
Keyword:
がん患者
,
手術後
,
看護支援
,
退院
,
cancer patients
,
post-operative
,
nursing assistance
,
discharge
pp.32-40
発行日 2010年9月25日
Published Date 2010/9/25
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
Ⅰ.緒言
わが国の死因順位における悪性新生物は,1981年から第1位であり,がん死亡者数は1981年には16万6,399人であったが,2006年では32万9,314人となり,がん死亡者数は一貫して増加傾向をみせている1).性別・年齢調整別にみた死亡者数をみると,疾患部位により傾向の差異は認められるが,高齢者のがん患者がますます増加していることが伺える.
2006年6月にがん対策基本法が成立し,基本理念には「患者本人の意向を尊重した医療提供」が挙げられ,がん患者の療養生活の質の維持向上が述べられている2).がんの治療後は,新たな身体的・心理的問題が起こる可能性が高いことから,よりよい療養生活の支援をする必要がある.しかしがん患者が急性期医療を受け在宅療養に移行するにあたり,在院日数の短縮化などにより,十分な体力が整わない,手術後の障害に対応できないなどの状態のまま在宅療養となり,Quality of Life(QOL)の低下がみられ再入院となることが多い.それだけに急性期医療の時期から退院後の療養生活を視野に入れた看護支援が必要であり,急性期医療後も地域の病院や診療所との連携は不可欠である3).また患者が安心して在宅療養生活を行うためには,病院看護師と訪問看護師の連携や4),退院調整看護師の活用が求められている5).
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