特集 スペシャリストが伝えたい消化器の症状マネジメント
Ⅰ.患者さんからこう言われたら? ~口腔編~
食欲がない② ~不安~
瀬尾 智美
1
1千葉大学医学部附属病院看護部/精神看護専門看護師(リエゾン精神看護)
pp.449-453
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_449
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
事例
Aさん,50代,女性.肝内胆管がん(肝左葉,巨大肝腫瘤指摘).
1年前より背部痛,心窩部痛を自覚していたが,様子をみていたところ徐々に増悪,今回CTにて上記を指摘,腹膜播種・リンパ節転移を認めた.TACE(経カテーテル的肝動脈化学塞栓療法)を実施し,治療後2週間経過したころ閉塞性黄疸を認め,緊急ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影),ENBD(内視鏡的経鼻胆管ドレナージ)チューブの留置を行った.現在入院1ヵ月近くになり退院に向けて,徐々に食事形態をアップしている.退院後は外来にてGC療法(ゲムシタビン+シスプラチン)の方針であった.
昼食の下膳の際,副菜に少し手を付けただけで摂取が進んでいないAさんに声をかけた.
© Nankodo Co., Ltd., 2022