特集 スペシャリストが伝えたい消化器の症状マネジメント
Ⅰ.患者さんからこう言われたら? ~口腔編~
味がおかしい ~がん薬物療法による味覚障害~
淺野 耕太
1
1京都第二赤十字病院外来化学療法センター,看護部/がん看護専門看護師
pp.454-459
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_454
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事例
Kさん.58歳,女性.卵巣がん,Stage Ⅳ.TC療法(パクリタキセル+カルボプラチン).
外来で通院中.会社員.夫と20歳の長男と同居.day 7に通院センターに電話があった.「点滴をして4日目ぐらいから味がおかしいなと感じ,今は,あまり食欲がない」との訴えあり.食事量は,がん薬物療法前に比べて7割程度であった.「昨日,肉じゃがをつくったけれど,家族に聞いたら『何だか水っぽい.いつもより味がしない』と言われて少しショックだった」との訴えがあった.
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