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投稿 研究報告
End-of-life discussion(終末期の話し合い)後の患者の思い
Feelings of cancer patient after End-of-life discussion
福田 麻実
1
Mami FUKUDA
1
1JA秋田厚生連 由利組合総合病院 8階しょうぶ(外科・消化器内科)病棟/がん看護専門看護師
キーワード:
End-of-life discussion
,
終末期
,
患者の思い
,
価値観
Keyword:
End-of-life discussion
,
終末期
,
患者の思い
,
価値観
pp.305-310
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_305
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【目的】多様性を尊重した看護が求められる中,End-of-life discussion(がんが進行した患者の価値観や個別性を尊重しながら,治療・療養について話し合うこと)後の患者の思いを明らかにし,対話を重視したがん終末期医療の基礎資料とする.
【方法】倫理審査委員会承認とモニタリング体制を整え,積極的な抗がん治療を中止した患者6名に半構造化面接を行い質的帰納的に分析した.
【結果】男性2名,女性4名,60代1名,70代4名,80代1名,診断名は膵癌4名,胃癌1名,大腸癌1名であった.参加者は,治療を【医者にまかせた】上で【まだ病気と闘っていく】思いをもち,【時間が足りないのに誰も分かってくれない】つらさを抱えていた.【感覚が研ぎ澄まされてきた】中で【希望は捨てない】強さをもちつつ,この先を考え【遺される家族には,すまないと思う】気持ちの中,【死ぬってどういうことだろう】と医療者に問いかけ,【悔いがないから静かに生きたい】思いを表出した.これらを統合した中核カテゴリーを【悟りと悔しさのこもごも】とした.
【考察】参加者は「悟り」と「悔しさ」という対照的な思いを抱え,意識間の対話を繰り返していた.
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