特集 明日から使える免疫関連有害事象マネジメント ~免疫チェックポイント阻害薬の看護ケア~
第Ⅲ章 免疫関連有害事象マネジメント ~事例で学ぶ気づきのポイントとケアの実際~
【事例】 間質性肺疾患
袴田 潤
1
1慶應義塾大学病院薬剤部
pp.160-165
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_160
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事例紹介
事例 80歳代,男性,肺腺がん,喫煙歴あり
合併症と既往歴
2型糖尿病(食事療法のみ)
無呼吸症候群
高血圧
現在の状況
非小細胞肺がん1次治療としてキイトルーダ®(ペムブロリズマブ)+カルボプラチン+ペメトレキセド(PEM)療法を4コース行い,その後,キイトルーダ®+PEM維持療法へ移行,7コース目で体液貯留がありPEMを中止し,キイトルーダ®単剤で維持療法を継続していた.翌年,キイトルーダ®単剤で7コース目の予定であったが,オレンジ色の喀痰と咳嗽がみられ,SpO2が93%程度まで下回るようになった.その後,日常生活上の労作でも息切れを感じるようになり,SpO2が90%前後で推移するようになったため,救急外来受診後,入院となった.間質性肺炎や肺線維症の既往はない.
検査結果
緊急入院時の血液検査結果:T-Bil 0.5 mg/dL,AST (GOT) 28 U/L,ALT (GPT) 23 U/L,γ-GTP 48 U/L,ALP (IFCC) 68 U/L,BUN 16.2 mg/dL,Cr 1.11 mg/dL,eGFR 52 mL/分/1.73 m2,Na 142 mmol/L,K 4.2 mmol/L,HbA1c (NGSP) 7.0%,Glu 153 mg/dL,WBC 8.5×103 個/μL,RBC 4.47×106 個/μL,Hb 14.0 g/dL,Ht 43.3%,PLT 263×103 個/μL,CRP 1.37 mg/dL,BNP 8.5 pg/mL,KL-6 402 U/mL,SpO2 82.1%,SpCO2 41.3%
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