特集 がん患者のフィジカルアセスメント ~部位別に見逃したくない問題を理解する~
Ⅲ.事例でみるがん患者のアセスメント
免疫チェックポイント阻害薬治療を受ける肺がん患者
長崎 礼子
1
1がん研究会有明病院看護部/がん化学療法看護認定看護師
pp.440-443
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_440
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事例紹介
プロフィール
Aさん,72歳,男性,右下葉肺腺がん術後再発,pT4N0M0 stageⅢA.
経過
既往歴に糖尿病.20XX年,胸腔鏡下右肺下葉切除施行.20XX年,術後再発しシスプラチン/ペメトレキセド4サイクル施行後PEM/ペムブロリズマブ開始.#2day10臨時に外来を受診した.
「まだ外来の予定日は先なのですが,昨日の夜から治療日誌の症状に悪化があったので連絡しました.電話で受診するように指示がありましたので家族とタクシーで来ました.とにかく口が乾いてだるいです.少し咳と痰が出ますので息苦しさを感じます」と訴えている.
身体所見と検査値
受診時のバイタルサインは体温37.3℃,脈拍141回/分,血圧126/76 mmHg,SaO293%(ルームエア).主な検査データは表1,患者が記載した治療日誌を表2に示す.
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