特集 —知ってるつもり? 知らなきゃいけない?—新語・新概念辞典
【新語・新概念(五十音順)】
(肺がん治療における)免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
村岡 傑
1
,
小林 信明
1
,
金子 猛
1
1横浜市立大学大学院医学研究科 呼吸器病学
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
ICI
,
非小細胞肺がん
,
NSCLC
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
ICI
,
非小細胞肺がん
,
NSCLC
pp.162-163
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350020162
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免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor:ICI)は、がん細胞に対する免疫応答を抑制する「ブレーキ」=免疫チェックポイントを阻害する革新的ながん免疫療法薬である。ICIは当初、進行期非小細胞肺がん(NSCLC)の二次治療として承認されたが、その適応範囲は拡大し、現時点では図1の臨床病期で用いられる1)。ICIは肺がん以外のがん腫でも標準治療となっていることから、免疫関連有害事象(irAE)に遭遇する機会も増加している。重篤なirAEには間質性肺炎、肝炎、大腸炎などがあり、早期発見と迅速な対応、各科専門医との連携が不可欠である。
本稿ではICIの治療効果予測因子であるバイオマーカーと周術期への適応拡大について述べる。
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