第1特集 予防&フォローがん診療
治療中(プライマリ・ケア医のかかわり)
免疫チェックポイント阻害薬
武田 孝一
1
1がん研有明病院 腫瘍リウマチ膠原病科,感染症科
pp.1288-1292
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2025100010
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はじめに
免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor:ICI)は,がん免疫療法の中核として現在では多くのがん種に対して日常的に使用されている.このため,プライマリ・ケア医がICI治療中または治療歴のある患者を診療する機会は,今後さらに増えていくと考えられる.
ICIには多彩な表現型をとる免疫関連有害事象(immune-related adverse events:irAE)がつきものであり,どの患者に,いつ,どのタイプのirAEが出現するかは予測が難しい.そのため,患者自身がirAE とは気づかず,一般的な体調不良のつもりでプライマリ・ケアを受診することも少なくない.
本稿では,プライマリ・ケア医がirAEに「気づく」ための視点と,代表的なirAEの臨床像を症例とともに紹介する.

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