免疫チェックポイント阻害薬とは？

免疫チェックポイント阻害薬（ICI）の登場により，進行がんにおいてこれまでみられなかった治療成績が報告されつつある一方で，従来のがん治療に伴う有害事象とは異なる炎症性副作用が発現する。従来のがん治療に伴う有害事象とは表現型も機序も異なっており，初発症状もしばしば非特異的であるため目前の炎症病態が免疫関連有害事象（irAE）由来なのか原病（がん）由来か，もしくは感染症なのかなどの鑑別目的で画像検査が初期に行われる。本稿ではirAE診断のうえで必須となる知識および実際のマネジメントにおける重要点についての解説を目標とする。