特別寄稿
わが国におけるアピアランスケアのあゆみ
野澤 桂子
1
Keiko NOZAWA
1
1国立がん研究センターアピアランス支援センター
pp.235-241
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_235
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はじめに
生きることと引き換えに,手術,放射線治療,薬物療法などの侵襲的な治療が積極的に行われるがん治療においては,瘢痕や脱毛,皮膚障害など,さまざまな外見の変化が生じる.これらの治療に伴う外見の変化は,人種や性別を問わず,患者に大きな苦痛を与える1).そこで近年は,医療においても外見の問題に取り組み,患者を支援しようとする流れが生じてきた.本稿では,とりわけ,わが国における医療現場でのアピアランスケア注1のあゆみを振り返りつつ,今後の課題を明らかにする.
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