連載 がん患者・家族の質問に答えられる! 押さえておきたい“お金と制度”の話 【最終回】
独居高齢者の事例 ~社会的側面からその人らしい最期を支える~
川崎 由華
1
Yuka KAWASAKI
1
1一般社団法人がんライフアドバイザー協会
pp.757-761
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_757
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はじめに
『平成28年版高齢社会白書』によると,65歳以上の17.4%が単独世帯であり,独居の高齢者は年々増加している.周りに頼らず生活を維持してきた独居の高齢者が,がんに罹患し,治療を開始すると,体力的にも精神的にも一気に衰弱し,これまでの生活が根底から崩れてしまうことがある.患者が孤独にならず,がんと向き合いながら,その人らしい暮らしを維持し,そしてその人らしい最期を迎えられるよう,患者の想いに寄り添い,サポートしていくことが求められるだろう.連載3回目は,独居の高齢者のがん患者が,がんライフを送りながら抱えていた「経済的な不安」「暮らしや生活環境の不安」「亡くなった後の不安」の3つ不安を,社会的側面から支援した事例を取り上げる.
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