特集 高齢者「主治医」事典
【多死社会と主治医】
地域で独居高齢者を診る
鈴木 央
1
1鈴木内科医院
キーワード:
独居高齢者
,
地域ネットワーク
,
生活情報
,
療養に対する希望
Keyword:
独居高齢者
,
地域ネットワーク
,
生活情報
,
療養に対する希望
pp.858-859
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102997
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今後,高齢者の増加とともに独居高齢者が増加すると予測されている.全国では独居高齢者の数は2025年には2000年の2倍以上(124.3%)に増加すると考えられている1).大都市周辺はさらに深刻である.愛知県,千葉県は約3倍の上昇(図1),全国トップの予測は,埼玉県の263.4%である.一方,人口減少が予測されている高知は56.2%の増加にすぎない.独居高齢者の増加は,地方と都市部で大きな隔たりがあるのである.
高齢者が増え,死亡者数が増えることもわかっている.現在と同じく多くの国民が病院で亡くなったとしたら,病院はキャパシティを超え,入院医療,救急医療の崩壊の危機が指摘されている.もし,これらの独居高齢者が通院できなくなった時,独居であるから在宅療養が困難と判断したとしても,施設や病院の余裕はすでにないかもしれないのである.
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