リレーエッセイ こちら“がん看護CNS”奮闘中! ~CNSの役割を言語化する~ 【5】
研究に焦点をあてて
院内の看護師の力と課題を分析
林 ゑり子
1
Eriko HAYASHI
1
1藤沢湘南台病院看護部/がん看護専門看護師
pp.656-657
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_656
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自己紹介
私は,看護大学卒業後,がん看護専門看護師が国内に9人しかいない時代(1997年)に,がん看護専門看護師の活躍を目のあたりできる横浜市立市民病院に就職しました.先輩のがん看護専門看護師やリエゾン精神看護専門看護師の活動を目のあたりにし,がん患者さまやご家族の心身の安寧を保証するだけではなく,医療従事者の技術や知識の向上だけでもなく,心のケアをしており,まさに医療現場を支える重要なリソースだと肌で感じてきました.2002年,私は,看護師経験5年になり,がん医療・看護,緩和ケアの領域で貢献できる役割を担いたいと志願し,聖路加看護大学大学院修士課程に進学後,31歳で認定を受けました.以降,がん看護・緩和ケアの専門家が少ない藤沢市とご縁があり,現在の藤沢湘南台病院(330床の地域密着型病院)に勤務を希望し現在にいたります.
資格取得後は,看護師経験も未熟だったこともあり,一般病棟のがん患者や家族への実践を中心に活動をしてきました.院内の研修会を通じて,専門看護師の存在を知ってもらい,相談,調整,倫理調整の役割を拡大していきました.同時に,所属部署の病棟から,隣の病棟,院内,地域というように活動範囲を拡大していきました.
今回の役割は,研究に焦点をあてていますので,専門看護師と研究について述べます.
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