Japanese
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特集 十二指腸疾患への外科アプローチ
II. 各論
1.非乳頭部十二指腸腫瘍に対する局所治療―十二指腸腫瘍性病変に対する腹腔鏡・内視鏡合同手術について
Local resection for non-ampullary duodenal tumor:laparoscopic and endoscopic cooperative surgery for duodenal neoplasm
青柳 裕之
1
,
海崎 泰治
1
,
奥田 俊之
1
,
幸明 克典
1
,
釜田 誠也
1
,
北川 浩太
1
,
平井 博和
1
,
宇賀治 良平
1
,
内藤 慶英
1
,
波佐谷 兼慶
1
,
砂子阪 肇
1
,
辰巳 靖
1
,
宮永 太門
1
,
二宮 致
1
H. Aoyagi
1
,
Y. Kaizaki
1
,
T. Okuda
1
,
K. Koumyou
1
,
S. Kamata
1
,
K. Kitagawa
1
,
H. Hirai
1
,
R. Ugaji
1
,
Y. Naito
1
,
K. Hasatani
1
,
H. Sunagozaka
1
,
S. Tatsumi
1
,
T. Miyanaga
1
,
I. Ninomiya
1
1福井県立病院
キーワード:
非乳頭部十二指腸腫瘍
,
局所治療
,
D-LECS
Keyword:
非乳頭部十二指腸腫瘍
,
局所治療
,
D-LECS
pp.1125-1133
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka84_1125
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非乳頭部十二指腸腫瘍は,内視鏡観察時に発見される頻度が最近増えてきたが,定められた治療方針はない.当院では,治療基準を決めて十二指腸腫瘍性病変に対する腹腔鏡・内視鏡合同手術(D-LECS)を導入した.非乳頭部の十二指腸神経内分泌腫瘍,十二指腸腺腫に対して同治療を行ってきた.当初は全層を切除していたが,上皮性腫瘍では腫瘍細胞の腹腔内播種のリスクから内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)を施行した後に補強する方針へ移行している.最近になりD-LECSは with full-thickness resection(FTR)とwith ESDに大別され,病変により治療法が使い分けられるようになりつつある.当院での治療成績ではD-LECSはR0切除率も高く,比較的安全な治療手技である.十二指腸は,その解剖学的特徴から内視鏡側からも腹腔鏡側からも治療操作が容易でないことがあるため,保険収載されたとはいえ,内科と外科の医師がチームとなってより安全・確実に治療ができるように治療戦略をたて治療にあたるべきである.
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