Japanese
English
特集 放置できない肛門部疾患の診断と治療
II. 各論
7.肛門部皮膚疾患―Paget病,皮膚真菌症など
Perianal dermatologic diseases:extramammary Paget’s disease and fungal infection
松本 朝子
1
,
荒木 靖三
1
,
野明 俊裕
1
,
小篠 洋之
1
,
松岡 功治
1
,
高野 正博
1
,
渡辺 次郎
2
T. Matsumoto
1
,
Y. Araki
1
,
T. Noake
1
,
H. Ozasa
1
,
K. Matsuoka
1
,
M. Takano
1
,
J. Watanabe
2
1大腸肛門病センター高野会くるめ病院
2福山医療センター病理診断科
キーワード:
乳房外Paget病
,
肛門周囲Paget病
,
肛門部皮膚真菌症
Keyword:
乳房外Paget病
,
肛門周囲Paget病
,
肛門部皮膚真菌症
pp.803-807
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_803
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日常診療において肛門周囲の掻痒感を訴える患者を診療する機会は多い.本稿では乳房外Paget病と肛門部皮膚真菌症について概説する.乳房外Paget病は高齢者の外陰部,腋窩,肛門周囲に好発する表皮内癌であり,不整形の紅斑やびらんを伴った湿疹病変を呈する.進行すると予後不良となるため,本疾患を疑って積極的に皮膚生検を行う.掻痒感を訴える患者で湿疹,肛門掻痒症として加療する際に肛門部皮膚真菌症も念頭におき,真菌検査を行って適切な治療を行うことが重要である.
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