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特集 放置できない肛門部疾患の診断と治療
II. 各論
8.肛門悪性腫瘍の診断と治療―痔瘻癌,肛門腺癌,扁平上皮癌,悪性黒色腫
Diagnosis and treatment for anal canal cancer
山口 恵実
1
,
岡本 欣也
1
E. Yamaguchi
1
,
K. Okamoto
1
1東京山手メディカルセンター大腸肛門病センター
キーワード:
痔瘻癌
,
肛門腺癌
,
扁平上皮癌
,
悪性黒色腫
Keyword:
痔瘻癌
,
肛門腺癌
,
扁平上皮癌
,
悪性黒色腫
pp.808-813
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_808
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痔瘻癌:難治性痔瘻の経過中に発生し,直腸肛門の狭窄症状,疼痛,硬結・腫瘤,コロイドなどを認める.手術が第一選択である.
肛門腺癌:特異的症状に欠ける.Pagetoid spread所見には注意する.手術が第一選択であったが,化学放射線治療の有効性が報告されている.
扁平上皮癌:持続・増強する疼痛,腫瘤・硬結を認める.放射線感受性が高く,近年は化学放射線治療が第一選択である.
悪性黒色腫:自他覚的に痔核や直腸ポリープと誤認されやすい.切除可能例には手術が第一選択であるが,転移再発例に対する分子標的治療薬や免疫療法も検討されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2021