Japanese
English
特集 大腸T1癌の診断と治療―内視鏡医・外科医・病理医のクロストーク―
[座談会]
《Column》JCOG1612の紹介
Overview of JCOG1612
池松 弘朗
1
,
斎藤 豊
2
,
伊藤 雅昭
3
Hiroaki Ikematsu
1
,
Yutaka Saito
2
,
Masaaki Ito
3
1国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科
2国立がん研究センター中央病院内視鏡科
3国立がん研究センター東病院大腸外科
キーワード:
直腸T1癌
,
追加化学放射線療法
,
局所切除
Keyword:
直腸T1癌
,
追加化学放射線療法
,
局所切除
pp.130-133
発行日 2023年1月25日
Published Date 2023/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000600
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
リンパ節転移高リスク下部直腸pT1癌に対する標準治療
pT1癌における治療方針は,大腸癌治療ガイドライン(2019年版)にリスクに応じた治療方針が記載されている。垂直断端が陰性であり,かつ,①粘膜下層浸潤距離1,000μm以上,②脈管侵襲陽性,③低分化型腺癌,印環細胞癌,粘液癌,④浸潤先進部の簇出(budding)Grade 2/3,の4因子のうち,1因子以上が認められれば,リンパ節転移の高リスクと考えられ,追加治療としてリンパ節郭清を伴う腸切除を考慮するとされている。逆に,垂直断端が陰性で,かつ4因子のうち1因子も有さない病変はリンパ節転移のリスクが低いため,内視鏡的切除などの局所切除後の経過観察の適応であるとされている。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.