Japanese
English
特集 専門医必携 新外科手術書―新しい手術手技のエッセンス
VIII. ストーマ
2.双孔式結腸ストーマ造設法の定型化
Standardization for procedure of loop colostomy
大塚 幸喜
1
,
木村 聡元
1
,
八重樫 瑞典
1
,
高清水 清治
1
,
平田 勇一郎
1
,
畑中 智貴
1
,
中村 侑哉
1
,
有吉 佑
1
,
髙橋 智子
1
,
佐々木 章
1
K. Otsuka
1
,
T. Kimura
1
,
M. Yaegashi
1
,
K. Takashimizu
1
,
Y. Hirata
1
,
T. Hatanaka
1
,
Y. Nakamura
1
,
Y. Ariyoshi
1
,
T. Takahashi
1
,
A. Sasaki
1
1岩手医科大学外科学講座
キーワード:
双孔式人工肛門
,
直腸癌
,
腹腔鏡手術
Keyword:
双孔式人工肛門
,
直腸癌
,
腹腔鏡手術
pp.636-642
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_636
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
わが国の大腸癌や炎症性腸疾患の罹患率の上昇に伴うストーマ保有者や,消化器系疾患に限らず骨盤内悪性腫瘍疾患に対する緩和を目的とした永久的消化器系ストーマ保有者は年々増加し,今や20万人を超えている.さらに,低位直腸癌に対する肛門括約筋温存手術率の上昇によって,一時的双孔式人工肛門造設患者も増加し,日常臨床には必須の外科手技となっている.それゆえに合併症のない,管理しやすい双孔式人工肛門造設の定型的な手術手技の確立が必須である.近年,一時的双孔式人工肛門は造設・閉鎖のしやすさから,回腸ストーマを選択することが多くなっているが,われわれはhigh output syndromeによる脱水で短期および長期にわたる腎機能低下をきたすことを報告し1),高齢者や化学療法が必要な症例には結腸による一時的双孔式人工肛門を推奨してきた.
© Nankodo Co., Ltd., 2021