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特集 専門医必携 新外科手術書―新しい手術手技のエッセンス
VII. 肝胆膵
3.肝硬変例に対する腹腔鏡下肝切除術の手術手技
Surgical technique of laparoscopic liver resection for cases with cirrhosis
板野 理
1
,
皆川 卓也
1
,
星本 相淳
1
O. Itano
1
,
T. Minagawa
1
,
S. Hoshimoto
1
1国際医療福祉大学消化器外科学
キーワード:
腹腔鏡下肝切除
,
肝硬変
,
出血コントロール
Keyword:
腹腔鏡下肝切除
,
肝硬変
,
出血コントロール
pp.607-611
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_607
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腹腔鏡下肝切除は2016年度からすべての定型肝切除術式が保険適用となり,急速にその普及がすすんでいるが,まだ技術的な課題は多い.その一つが肝硬変例における肝実質切離であり,日本内視鏡外科学会の技術認定審査(消化器・一般外科領域:肝臓分野)においては,肝硬変の存在は手術難易度評価項目の一つにあげられている.肝硬変においては凝固能の低下,弾性が低下した組織内での細かな脈管の同定や露出が困難であること,さらに脆弱な肝内シャントの発達などもあり出血を招きやすく,従来,開腹肝切除においても肝切離の安全な施行は大きな課題であった.本稿では硬変肝における腹腔鏡下肝切除の技術的ポイントを解説する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021