特集 内視鏡外科手術に必要な局所解剖─肝胆膵脾
腹腔鏡下肝切除術におけるcaudal viewによる局所解剖
大目 祐介
1
,
本田 五郎
1
1新東京病院消化器外科
キーワード:
腹腔鏡下肝切除
,
系統的肝切除
,
caudal view
Keyword:
腹腔鏡下肝切除
,
系統的肝切除
,
caudal view
pp.739-747
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001683
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腹腔鏡下肝切除の適応を葉切除や区域切除といった系統的切除に広げるためには,適切な肝実質離断手技に加えて,下大静脈(inferior vena cava;IVC)周囲や肝門で脈管を安全に処理するための手技の習得が必要である。腹腔鏡下肝切除では,スコープを臍もしくはその周囲から挿入することで得られる尾側,背側からのいわゆるcaudal viewでの拡大視野が活用できる。腹腔鏡下肝切除の黎明期には,葉切除や区域切除への適応拡大に対して安全性や確実性の問題が危惧されていたが,caudal viewでの拡大視野を活かした手技の標準化が進み,開腹手術と同等の,時にはそれ以上の安全性と確実性が得られるようになってきた1-6)。
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