Japanese
English
特集 専門医必携 新外科手術書―新しい手術手技のエッセンス
IV. 大腸
7.経肛門低侵襲手術(TAMIS)による局所切除の手技とコツ
Management for local excision by using TAMIS
盛 真一郎
1
,
喜多 芳昭
1
,
和田 真澄
1
,
田中 貴子
1
,
佐竹 霜一
1
,
佐々木 健
1
,
有上 貴明
1
,
蔵原 弘
1
,
大塚 隆生
1
S. Mori
1
,
Y. Kita
1
,
M. Wada
1
,
T. Tanaka
1
,
S. Satake
1
,
K. Sasaki
1
,
T. Arigami
1
,
H. Kurahara
1
,
T. Ohtsuka
1
1鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科
キーワード:
低侵襲手術
,
経肛門
,
局所切除
Keyword:
低侵襲手術
,
経肛門
,
局所切除
pp.519-522
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_519
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Buessらは新しい経肛門的内視鏡手術のコンセプトを1983年に世界ではじめて報告し1),transanal endoscopic microsurgery(TEM)2)として広く世界に認知されるようになった.本邦でも一部の外科医により行われるようになったが,機器が高価であること,難度の高い操作性,使用機器の制約などハードルが高く,一般的普及にはいたらなかった.その後,テクノロジーの発展とともに内視鏡下手術における使用機器の質が向上し,TEMをさらに発展させた経肛門的内視鏡手術として,2010年にAtallahら3)によってtransanal minimally invasive surgery(TAMIS:経肛門的低侵襲手術)が報告された.TAMISは腹腔鏡手術に使用する機器や鉗子を用いることができ,操作性とコスト面において優れ,さまざまな直腸病変に対して適用されるようになった.本邦においても単孔式手術の発展・普及とともに経肛門的な単孔式手術として認知され,広く行われるようになった4~6).本稿では,さまざまな直腸病変に対し適用されるようになったTAMISの代表的な手技について,自験例を通じて手技のコツと工夫について述べる.
© Nankodo Co., Ltd., 2021