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特集 消化器悪性腫瘍診療におけるガイドラインの功罪
II. 各論
8.NET診療におけるガイドラインの功罪
Strengths and weaknesses of Japanese clinical practice guidelines for gastroenteropancreatic neuroendocrine tumors
増井 俊彦
1
,
上本 伸二
1
T. Masui
1
,
S. Uemoto
1
1京都大学肝胆膵・移植外科
キーワード:
膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドライン
,
WHO 2019
,
日本神経内分泌腫瘍研究会(JNETS)
Keyword:
膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドライン
,
WHO 2019
,
日本神経内分泌腫瘍研究会(JNETS)
pp.650-655
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_650
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膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドラインは近年の診断,治療のエビデンスの集積を反映して2019年に第2版が改訂された.欧米とは国情も異なり,保険適用が異なることから,本ガイドラインは本邦における診療の均てん化への貢献が期待される.実臨床に携わる関係者に実際に使用しやすいガイドラインをめざして作成されたが,多様性のある神経内分泌腫瘍ではガイドラインで対処しきれない症例がしばしばあること,また,頻度が多くない中での適切な活用といった点が問題である.今後GRADEシステムを用いたエビデンスとコンセンサスの融合,モニタリングの施行など,さらに質の高いガイドラインをめざして改訂が続けられていく予定である.
© Nankodo Co., Ltd., 2020