Japanese
English
特集 保存版!臓器脱の診断と治療
II. 各論
9.ストーマ脱出の病態生理と治療法
Pathophysiology and surgical treatment for stoma prolapse.
小出 欣和
1
,
前田 耕太郎
1
,
花井 恒一
1
,
佐藤 美信
1
,
升森 宏次
1
,
松岡 宏
1
,
蘆田 啓吾
1
,
田島 陽介
1
,
神谷 忠宏
1
,
鄭 栄哲
1
,
宇山 一郎
1
Y. Koide
1
,
K. Maeda
1
,
T. Hanai
1
,
H. Sato
1
,
K. Masumori
1
,
H. Matsuoka
1
,
K. Ashida
1
,
Y. Tajima
1
,
T. Kamiya
1
,
Y. Chong
1
,
I. Uyama
1
1藤田医科大学総合消化器外科
キーワード:
ストーマ
,
ストーマ合併症
,
ストーマ脱出
Keyword:
ストーマ
,
ストーマ合併症
,
ストーマ脱出
pp.1055-1059
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_1055
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ストーマ脱出は,ストーマ合併症の晩期合併症の一つであり,患者の生活の質(QOL)を著しく低下させうる疾患である.ストーマ脱出の病態は,過長な移動性のある腸管があって,ストーマと腹壁の間にある程度の大きさの間隙が存在し,その間隙に腹圧がかかるとストーマ脱出が引き起こされる.ストーマ脱出の手術治療法には,低侵襲の順に,①脱出腸管巾着縫縮法,②脱出腸管粘膜縫縮法,③Delorme変法,④ボタン固定法,⑤縫合器を用いた脱出腸管切除法,⑥脱出腸管腹壁固定法などの手法が報告されている.治療法の選択は,脱出程度・脱出状況や,全身状態の状況,オストメイトとなった基礎疾患の状況などと,それぞれの手術療法のメリット・デメリットをよく考慮して治療法を選択することが肝要である.
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