Japanese
English
症例
上行結腸癌に対する腹腔鏡下回盲部切除後に上腸間膜静脈血栓症を生じた1例
A case of superior mesenteric venous thrombosis after laparoscopic colectomy for ascending colon cancer
牧野 健太
1
,
長井 和之
1
,
堀江 和正
1
,
塩田 哲也
1
,
伊丹 淳
1
,
京極 高久
1
K. Makino
1
,
K. Nagai
1
,
K. Horie
1
,
T. Shiota
1
,
A. Itami
1
,
T. Kyogoku
1
1神戸市立西神戸医療センター外科・消化器外科
キーワード:
門脈血栓症
,
上腸間膜静脈血栓症
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
門脈血栓症
,
上腸間膜静脈血栓症
,
腹腔鏡下手術
pp.793-797
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_793
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに 上腸間膜静脈血栓症(superior mesenteric venous thrombosis:SMVT)は,腸管のうっ血により腸管壊死をきたすこともある比較的まれな疾患である.今回われわれは,上行結腸癌に対する腹腔鏡下手術後にSMVTを発症し,経上腸間膜動脈的血栓溶解療法が有効であった1例を経験したので,文献的考察を加え報告する.大腸癌手術後の門脈血栓症の報告はまれであり,原因は不明であるが,気腹による腹腔内圧上昇や長時間の体位変換による門脈血流の減少,リンパ節郭清における超音波凝固切開装置の使用などの影響も可能性として考えられた.
© Nankodo Co., Ltd., 2019