Japanese
English
臨床報告
急性虫垂炎に合併した上腸間膜静脈血栓症の1例
A case of superior mesenteric vein thrombosis complicated by acute appendicitis
勝谷 亮太郎
1
,
鹿野 敏雄
1
,
山田 裕宜
1
,
服部 圭祐
1
,
丸山 浩高
1
,
蜂須賀 丈博
1
Ryotaro KATSUYA
1
1市立四日市病院外科
キーワード:
急性虫垂炎
,
上腸間膜静脈血栓症
,
門脈血栓症
Keyword:
急性虫垂炎
,
上腸間膜静脈血栓症
,
門脈血栓症
pp.607-611
発行日 2022年5月20日
Published Date 2022/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213722
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要旨
症例は64歳男性.数日前からの右下腹部痛を主訴に近医受診.急性虫垂炎と診断され,抗菌薬による保存的治療を行ったが改善乏しく,当院紹介となった.腹部造影CT検査で穿孔性虫垂炎と上腸間膜静脈血栓症を認めたため,まず虫垂炎の治療として回盲部切除を行った.術後11日目のCTで上腸間膜静脈血栓が残存していたため,ワルファリン内服を開始した.術後40日目のCTで血栓の消失を認めたため,ワルファリンを中止した.その後も血栓の再発はない.上腸間膜静脈血栓症はまれな疾患だが,虫垂炎に併発することがある.その際は炎症制御目的の虫垂切除と,血栓に対する抗凝固療法が重要だと考えられる.
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