Japanese
English
臨床報告
プロテインC低下に伴う上腸間膜静脈血栓症の1例
A case of superior mesenteric vein thrombosis caused by a reduction in protein C
松澤 文彦
1
,
濱口 純
1
,
鈴木 崇史
1
,
永生 高広
1
,
阿部 厚憲
1
,
及能 健一
1
Fumihiko MATSUZAWA
1
1北海道社会事業協会帯広病院外科
キーワード:
プロテインC
,
上腸間膜静脈血栓症
,
血栓除去
,
汎発性腹膜炎
,
抗凝固療法
Keyword:
プロテインC
,
上腸間膜静脈血栓症
,
血栓除去
,
汎発性腹膜炎
,
抗凝固療法
pp.1279-1283
発行日 2015年10月20日
Published Date 2015/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210912
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要旨
プロテインC低下に伴う上腸間膜静脈血栓症(SMV血栓症)はわが国で15例の報告にとどまる.症例は汎発性腹膜炎を呈した62歳の男性で,造影CTで上腸間膜静脈に陰影欠損があり,小腸および腸間膜にうっ血性変化を認め,緊急手術を行った.約180 cmにわたり小腸・腸間膜のうっ血性変化を認め,変性した部位を切除した.血液検査ではプロテインC活性の低値を認め,プロテインC低下に伴うSMV血栓症と診断した.プロテインC低下に伴うSMV血栓症では外科切除やIVRによる血栓除去,抗凝固療法といった多岐にわたる治療法があるが,統一された見解はない.外科切除とそれに続く抗凝固療法が有効であった1例を経験したので報告する.
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