Japanese
English
臨床と研究
甲状腺切除後の副甲状腺機能低下症に対するfalecalcitriolの効果の検討
Effects of falecalcitoriol on post operative hypoparathyroidism after thyroidectomy
田中 克浩
1
,
太田 裕介
1
,
川野 汐織
1
,
齋藤 亙
1
,
小池 良和
1
,
紅林 淳一
1
K. Tanaka
1
,
Y. Ohta
1
,
S. Kawano
1
,
W. Saito
1
,
Y. Koike
1
,
J. Kurebayashi
1
1川崎医科大学乳腺甲状腺外科
キーワード:
falecalcitriol
,
副甲状腺機能低下症
,
甲状腺切除術
Keyword:
falecalcitriol
,
副甲状腺機能低下症
,
甲状腺切除術
pp.1363-1368
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_1363
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甲状腺切除手術後に副甲状腺機能低下となり,低カルシウム(Ca)血症やテタニーなどを呈する症例が存在する.腸管におけるCa吸収促進を目的に,活性型ビタミンD3(VD3)製剤が一般的に使用され,血清Ca濃度の調整が行われている1,2).活性型VD3製剤であるfalecalcitriol(Fulstan)は,強力で持続的なCa吸収促進作用3),骨Ca動員作用3)を示すといわれている薬剤である.またfalecalcitriolは副甲状腺機能低下による低Ca血症の改善に効果が認められているが,その投与量は0.3~0.9 μg/日とされており,開始量や維持量を決定および有効性を検討した報告は少ない4,5).今回,甲状腺切除術後副甲状腺機能低下症に伴う低Ca血症に対するfalecalcitriolの効果について,初回開始投与量を0.6 μg/日で開始した検討を前向きに行った.
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