Japanese
English
症例
胃癌の同時性肝転移と鑑別が困難であった肝硬化性血管腫の1例
A case of hepatic sclerosed hemangioma mimicking metastatic liver tumor of gastric cancer
中村 豪
1
,
喜島 博章
1
,
日高 秀樹
1
,
上田 祐滋
1
,
島尾 義也
1
,
丸塚 浩助
1
T. Nakamura
1
,
H. Kijima
1
,
H. Hidaka
1
,
Y. Ueda
1
,
Y. Shimao
1
,
K. Marutsuka
1
1宮崎県立宮崎病院
キーワード:
肝硬化性血管腫
,
悪性肝腫瘍
Keyword:
肝硬化性血管腫
,
悪性肝腫瘍
pp.770-773
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka80_770
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はじめに 肝硬化性血管腫は,血管腫内部に血栓,壊死,石灰化などの二次性変化を生じ線維化,硝子変性した良性腫瘍で,画像上悪性肝腫瘍との鑑別が困難で外科的に切除されることが多い.今回胃癌の同時性肝転移と診断し切除し,病理診断で肝硬化性血管腫と診断された症例を経験した.肝硬化性血管腫は確定診断が得られれば経過観察可能な良性腫瘍であり,本例では胃切除時に肝生検を行うことで肝切除を回避できた可能性がある.転移性肝腫瘍の鑑別診断に肝硬化性血管腫を念頭におくことの重要性が強く示唆された.
© Nankodo Co., Ltd., 2018