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臨床経験
腹腔鏡下胆囊摘出術における経静脈的インドシアニングリーン(ICG)蛍光法―ICG静注タイミングの最適化
Biliary tract visualization using near-infrared imaging with intravenous indocyanine green administration during laparoscopic cholecystectomy;a study of timing of indocyanine green administration
中山 幹大
1
,
深澤 基児
1
,
太田 智之
1
M. Nakayama
1
,
M. Fukasawa
1
,
T. Ohta
1
1安房地域医療センター外科
キーワード:
ICG蛍光法
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
ICG静注
Keyword:
ICG蛍光法
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
ICG静注
pp.649-652
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka80_649
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腹腔鏡下胆囊摘出術は広く普及した術式であるが,いまだ胆管損傷の合併症は0ではなく,2015年においては0.4%(137件)との報告がある1).胆管損傷を避けるために術中に胆道を可視化することは有用である.近年わが国でも腹腔鏡手術用近赤外線カメラシステムが発売され,肝胆膵領域手術の際の胆道可視化の方法としてインドシアニングリーン(ICG)蛍光法が用いられつつある2).ICG蛍光法は低腎機能の患者にも使用可能で放射線曝露もないため従来の放射線透視下胆道造影と比べ低侵襲であり,今後標準的検査法として期待できる.ICG蛍光法には静注法と胆道内注入法の2種類ある.静注法は近年報告例が増加しているが,その検査手法は確立していない3).ICGは静注後比較的短時間で胆汁中に排泄されるため,術前にICGを静注してから腹腔内観察までのタイミングは重要である.今回われわれは,腹腔鏡下胆囊摘出術の際の経静脈的ICG蛍光法における最適な術前ICG静注タイミングについて検討した.
© Nankodo Co., Ltd., 2018