Japanese
English
特集 肛門疾患の診かた,治療法
II. 肛門疾患の治療
2.痔核の治療
-―ALTA,ACL(適応と手技)
Treatment of hemorrhoids;ALTA, ACL (indication and method)
石山 元太郎
1
,
河野 由紀子
1
,
碓井 麻美
1
,
川村 麻衣子
1
,
西尾 昭彦
1
,
石山 勇司
1
G. Ishiyama
1
,
Y. Kono
1
,
A. Usui
1
,
M. Kawamura
1
,
A. Nishio
1
,
Y. Ishiyama
1
1札幌いしやま病院
キーワード:
痔核
,
ALTA
,
ACL(anal cushion lifting)
Keyword:
痔核
,
ALTA
,
ACL(anal cushion lifting)
pp.1313-1317
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka80_1313
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硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸(ALTA)療法は手技が簡便で術後の疼痛も少なく,使い勝手のよい治療法である.また,最近では併用療法などにも頻繁に使用されている.その一方で重篤な合併症の報告もあるため,適応をしっかり見極め,適正な使用法を行うことが肝要である.Anal cushion lifting(ACL)法は痔核組織を切除することなく,肛門を本来の形態に戻すことによって痔核を治療する手術法である.適応症例は「脱出を伴う全痔核症例」であるが,手術手技をしっかりと把握して行うことが必要である.また,うっ血の強い症例などではALTAを併用するなどの若干の工夫を要する.ACL法のメリットは,anal cushionや肛門管上皮を切除しないため,術後の肛門機能に影響がでないと思われる点や,美容面に優れる点,術後疼痛が少ない点と思われる.
© Nankodo Co., Ltd., 2018